メルクマニュアル家庭版
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はじめに

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心膜疾患は、心臓を覆っている柔軟な2層の袋状の膜、心膜に起こります。

心膜は、心臓を正しい位置に保ち、心臓が血液であふれないように防ぎ、胸部感染症による損傷から心臓を守っています。しかし、心膜は生きていく上で不可欠なものではなく、たとえ心膜が除去されても、心機能には、ほとんど影響は現れません。

正常な場合、2層の心膜の間には、膜が互いに滑りやすいような量の潤滑液が含まれています。2層の間隔は非常にわずかです。しかし、いくつかの病気によって余分な体液がこの心膜腔と呼ばれるすき間に貯留すると、そのすき間は拡張します。

まれに、先天的に心膜がなかったり、弱い部分や穴などの欠損がみられたりします。こうした欠損は、その穴から心臓や大血管が突出し(ヘルニア形成)、そこにとどまるので危険です。このような場合、数分以内に死に至るおそれがあります。そのため、こうした欠損は、たいてい手術を行って修復しますが、修復が不可能な場合は心膜をすべて切除します。心膜疾患の原因はほかに、感染症、外傷、広範囲におよぶ癌(がん)などがあります。

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