メルクマニュアル家庭版
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急性リンパ管炎

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急性リンパ管炎とは、1カ所またはそれ以上のリンパ管の炎症で、普通はレンサ球菌による感染症です。

レンサ球菌は普通、腕や脚のすり傷や切り傷からリンパ管に侵入します。皮膚と皮膚のすぐ下の組織のレンサ球菌感染症(蜂巣炎)( 細菌による皮膚感染症: 蜂巣炎を参照))がリンパ管に広がることもしばしばあります。ときには、ブドウ球菌やその他の細菌が原因になることもあります。

感染した腕や脚の皮膚の下に赤くて温かい圧痛のある不規則な線が出現します。この線は感染部位から鼠径部(そけいぶ)や腋窩(わきの下)などのリンパ節の集合部位に向かって伸びていきます。リンパ節は肥大して圧痛を感じるようになります。

よくみられる症状は発熱、寒け、頻脈、頭痛です。これらの症状は赤い線が出現する前に起こることもあります。感染がリンパ系から血流へ及ぶと、驚くべき速度で全身に広がります。感染したリンパ管周辺の皮膚や組織には炎症が起こります。まれに、皮膚潰瘍が起こります。

急性リンパ管炎の診断は症状に基づいて行われます。血液検査では普通、白血球の数が増加して、感染症に対抗していることがわかります。病原微生物が血流内に広がるか、感染部位の傷から膿が採取できなければ、急性リンパ管炎の病原微生物を同定することは困難です。

ほとんどの患者は、ジクロキサシリン、ナフシリン、オキサシリンなど、ブドウ球菌とレンサ球菌に効果のある抗生物質で急速に治癒します。

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