メルクマニュアル家庭版
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はじめに

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腎不全とは、腎臓が血液をろ過して血液中の代謝性老廃物をうまく取り除くことができなくなった状態です。

腎不全の原因はさまざまです。大きく分けて、腎機能の急速な低下(急性腎不全)を引き起こすものと、腎機能のゆるやかな低下(慢性腎不全)を引き起こすものがあります。腎不全になると、腎臓は血液をろ過して代謝性老廃物(クレアチニンや血中尿素窒素など)を取り除くことができなくなるだけでなく、体液の量と配分をコントロールする能力(体液平衡)や、血液中の電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン酸塩)の濃度をコントロールする能力も低下します。

腎不全が慢性化すると、しばしば血圧が上昇します。新しい赤血球の形成を促すホルモン(エリスロポエチン)を十分に産生できなくなり、赤血球数が減少します(貧血)。小児の場合、腎不全は骨の発育に影響します。小児でも成人でも、腎不全によって骨が弱くなります。

腎不全は年齢にかかわらず発症しますが、急性腎不全も慢性腎不全も、若い人より高齢者に多くみられます。腎不全の原因の多くは治療できるものであり、腎機能も回復可能です。医療が進歩し、透析を受けやすくなったことで、腎不全は不治の病から慢性の病気に変わりました。

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