メルクマニュアル家庭版
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ビタミンC

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ビタミンC(アスコルビン酸)は、組織や器官をつなぎ合わせる結合組織や骨の形成に必要不可欠です。ビタミンCは体の鉄分吸収を助け、やけどや傷の治癒に役立ちます。ビタミンEと同様に、ビタミンCには抗酸化作用があります。正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルによる損傷から細胞を守ります。

ビタミンC欠乏症

ビタミンC欠乏症は壊血病を引き起こします。成人での欠乏症は、普通はビタミンCが少ない食事を続けていることが原因です。たとえば、乾燥肉、お茶、トースト、缶詰野菜といった食品しか食べない人は、ビタミンC欠乏症になりがちです。妊娠、授乳、手術、やけどなどに伴い、体が多量のビタミンCを必要とするようになるので、ビタミンC欠乏症になる危険が高まります。喫煙すると、体が必要とするビタミンCの量が30〜50%増加します。

普通、母乳には十分な量のビタミンCが含まれており、調整乳もビタミンが強化されているため、乳児の壊血病はまれです。

成人の場合、ビタミンCの少ない食事を数カ月続けると、皮下出血(特に毛包の周囲、または青あざとして)、歯肉からの出血、関節内での出血が起こります。過敏、うつ、体重減少、疲労感、全身の筋力低下などの症状も出ます。歯肉が紫色に腫れて海綿状になります。やがて、歯が抜けてきます。感染症を起こしやすくなり、傷が治りにくくなります。

乳児の場合には、過敏、体を動かすと痛がる、食欲減退などの症状が出ます。正常な場合とは異なり、順調に体重が増えません。骨の成長が阻害され、出血と貧血が起こります。

壊血病は症状に基づいて診断します。血液検査により、ビタミンC値が非常に低いことがわかります。壊血病はビタミンCサプリメントを毎日摂取することで治療します。こうした治療と鉄サプリメントにより、貧血は治癒可能です。

ビタミンC過剰症

ビタミンCには、フリーラジカルによる損傷から体の細胞を保護する抗酸化作用があるため、大量に摂取する人がいます。正常な細胞活動の副産物であるフリーラジカルは、アテローム動脈硬化症、癌、肺疾患、感冒、白内障、記憶喪失といったさまざまな疾患に関与していると考えられています。ビタミンCを多量に摂取することによって、これらの病気が予防できるかどうかは不明ですが、白内障に対する予防効果に関しては強力な証拠があります。いずれにしても、安全な上限を超えない範囲でのビタミンC摂取は、普通は害にはなりませんが、吐き気や下痢を引き起こしたり、血液検査結果を解釈する際の妨げになったりする場合があります。

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