メルクマニュアル家庭版
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はじめに

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毛は毛包から生えてきます。毛包は、表皮のすぐ下の真皮層の中にあります。毛包は体表のほとんどすべての場所にありますが、唇、手のひら、足の裏には存在しません。新しい毛は、毛包の基底部にある毛球という場所で作られます。毛球の中の生きた細胞が増殖して上に押し上げられてきます。これらの細胞はすぐに乾燥して死に、ぎっしりと集まって密度の高い硬いかたまりとなり、これが毛幹を形成します。毛幹は死んだタンパク質で構成されており、薄い板のようなうろこ状の傷つきやすい外皮(キューティクル)で覆われています。

毛髪の色は、皮膚の色と同様にメラニン色素によるものです。人間の毛髪の色は2種類のメラニンによって決まります。1つは黒い髪や茶色い髪にあるユーメラニンで、もう1つは赤褐色の髪や金髪にあるフェオメラニンです。

毛髪は、一定のサイクルで成長します。各サイクルは、長期間の成長期と、その後に来る短い休止期からなっています。休止期の終わりに、毛は抜け落ちて新しい毛が毛包の中で育ちはじめ、新たなサイクルが始まります。まゆ毛とまつ毛の成長期は1〜6カ月間です。頭髪の成長期は2〜6年間です。正常なら、毎日100本程度の頭髪が休止期の終わりを迎えて、頭皮から抜け落ちています。

毛の成長はテストステロンやジヒドロテストステロンなどの男性ホルモンによって調節されています。これらの男性ホルモンは、その量は違いますが男女ともにもっています。テストステロンは陰毛とわき毛の成長を促します。ジヒドロテストステロンはひげの成長を促します。

毛の病気としては、多毛症、脱毛症、ひげの内方発育などがあります。毛髪の病気のほとんどは重症でもないし命にもかかわりませんが、見た目に気になるという理由から治療を必要とすることがしばしばあります。

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