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水疱性類天疱瘡

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水疱性類天疱瘡とは、自己免疫疾患の1つで皮膚に水疱ができます。

水疱性類天疱瘡は高齢者によくみられます。この病気は天疱瘡ほど重くなく、死亡する人はほとんどなく、皮膚が広範囲にわたってはがれることもありません。しかし、かなり広い範囲に症状が出ることもあるので、厄介です。

水疱性類天疱瘡では、免疫システムが皮膚を攻撃する抗体をつくり出し、そのために皮膚に大きくてぴんと張った、とてもかゆい水疱ができます。その水疱の回りの皮膚は赤くなり、炎症を起こしています。水疱は口の中にできることは少なく、また、程度も重くはありません。水疱ができていない部分の皮膚は正常に見えます。

診断と治療

水疱性類天疱瘡は、その特徴的な水疱からすぐに診断できます。しかし、天疱瘡やウルシ科の植物によるかぶれなど、水疱ができる他の病気と区別がつきにくいことがあるので、確定診断のためには皮膚のサンプルを顕微鏡で調べます(皮膚生検)。水疱性類天疱瘡と天疱瘡の区別をつけるには、症状が皮膚のどの層にまで及んでいるかと、特徴的な抗体沈着物を調べます。

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水疱性類天疱瘡

水疱性類天疱瘡

軽症の水疱性類天疱瘡の場合、特に治療をしなくても治ることがありますが、それには数カ月から数年かかります。ですから、大半の患者は薬による治療を行います。ほとんどの場合、ステロイド薬の高用量投与をすると効果がみられます。ステロイド薬の投与量は数週間後から徐々に減らしていきます。アザチオプリン、シクロホスファミドを投与する場合もあります。免疫グロブリンを静脈注射する方法は、安全で有望な新治療法です。この方法は、従来の薬物療法では効果がみられなかった例に対し特に有望です。症状によっては部分的なスキンケアが必要なこともありますが、ほとんどの場合は入院も、集中的なスキンケアも必要ありません。

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