メルクマニュアル家庭版
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疱疹状皮膚炎

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疱疹状皮膚炎とは自己免疫疾患の1つで、強いかゆみを伴う小水疱のかたまりと、じんま疹のような腫れが生じます。

病名は「疱疹(ヘルペス)状」ですが、この病気はヘルペスウイルスとは関係ありません。疱疹状皮膚炎では、小麦、ライ麦、大麦やそれらから作られた製品に含まれるグルテン(タンパク質の1種)によって体内の免疫システムが活性化され、皮膚が攻撃を受けるために発疹やかゆみが生じます。疱疹状皮膚炎にかかった人は、グルテンに対する過敏性が原因で起こるセリアック病(吸収不良: セリアック病を参照)を発症することがあります。これらの人々は、その他の自己免疫疾患、具体的には甲状腺炎、全身性エリテマトーデス、サルコイドーシス、糖尿病などの発生率も高くなります。疱疹状皮膚炎の患者は、腸にリンパ腫ができることもあります。

小水疱は徐々にできてきます。できやすい部位はひじ、膝、尻、腰、後頭部です。顔や首に急にできることもあります。これができるとかゆみとヒリヒリ感をかなりひどく感じます。イブプロフェンなどの抗炎症薬は発疹を悪化させます。

診断と治療

診断は、皮膚生検に基づいて行います。この検査をすると皮膚のサンプルに特徴的な抗体がみられます。

水疱は治療を行わないと治りません。ダプソンという薬を経口で服用すると、ほとんどの場合1〜2日で症状が改善されますが、これを服用する場合は血球数を定期的に測る必要があります。薬の服用と、グルテンを摂取しないようにする厳密な食事制限(小麦、ライ麦、大麦をいっさい摂取しない)を6カ月以上続けて症状がコントロールできるようになったら、薬は中止しても大丈夫です。しかし、一部には薬の服用をずっと続ける必要がある人もいます。また、ほとんどの人は、たとえ少量でもグルテンを摂取すると症状が再発します。グルテンを摂取しないよう食事制限をすると、腸にリンパ腫ができるのを防ぐこともできます。

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