メルクマニュアル家庭版
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涙嚢炎

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涙嚢炎は涙嚢の感染症です。

涙嚢は、眼から排出された涙が流れこむ小さな袋状の器官です。涙嚢炎は涙嚢から鼻へと続く鼻涙管がふさがることで起こります。涙嚢炎は急に起こることもあれば(急性涙嚢炎)、長期にわたって進行することもあります(慢性涙嚢炎)。急性の場合は涙嚢の周囲に痛みを感じ、そこが赤くなって腫れます。眼は赤く涙目になり、膿(うみ)がにじみ出ます。涙嚢を軽く押すと、眼の鼻側にある涙嚢の開口部から膿が出てくることがあります。熱が出ることもあります。

感染の程度は軽いことが多く、ほとんどは自然に治ります。まれに涙嚢の中に液体がたまってしまう場合があり、この液体で満たされて大きくなった涙嚢は粘液嚢胞と呼ばれます。膿瘍(のうよう)ができて皮膚が破れ、そこから膿が排出されることもあります。

急性涙嚢炎の場合は、抗生物質を内服薬か点滴で投与します。患部に温湿布を1日に数回あてると治りが早くなることもあります。膿瘍ができた場合は、切開を行って内容物を排出します。慢性涙嚢炎の場合は、詰まっている鼻涙管に細い管を通して開通させるか手術をします。まれに、涙嚢全体を手術で取り除かなければならないケースもあります。

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