メルクマニュアル家庭版
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眼窩の骨折

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顔面にけがをすると眼窩を形成している骨が骨折する場合があります。

眼窩を骨折すると、骨折で傷ついた血管から出た血がたまり、眼球や視神経、眼球に出入りする血管が圧迫されて視力障害を起こすことがあります(球後血腫)。視神経が圧迫されると、眼から脳へと送られる視覚信号が妨げられるため視力障害が生じます。骨折部分や骨のかけらが、眼を動かす筋肉やその筋肉を動かす神経を傷つけ、その機能を妨げることもあります。これらの筋肉が損傷を受けると眼を上下左右にうまく動かせなくなりものが二重に見える複視が生じます。骨折が広い範囲に及んでいる場合は、眼球が眼窩の中に沈んでしまうこともあります(眼球陥入)。けがのために眼球自体が傷つく場合もあります。

診断と治療

症状から骨折が疑われる場合は、頭部X線検査、CT(コンピューター断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像)検査などを行って診断を確定します。骨折した部分に眼球周囲の筋肉や眼窩内の軟部組織がはさまって動かせなくなり複視が生じている場合や、眼球が眼窩内に陥入している場合には、手術が必要となります。骨折が重要な組織に損傷を与えていないことを確認した上で、骨を元の位置に戻して修復します。骨を適切な形に保つために金属製の小さなプレートやネジ、ワイヤが使われることもあります。破壊された部分をくっつけ、治癒を早めるために、薄いプラスチック片や他の部分から移植した骨が使われることもあります。

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