メルクマニュアル家庭版
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生後最初の数日間

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正常に生まれた場合、両親はすぐに新生児を抱くことが勧められます。母乳で育てることを考えているならば、このとき授乳を始めることもあります。新生児と早いうちに体の触れ合いをもつのは、親子のきずなを確立するのに役立つと考える専門家もいます。しかし、生後の最初の数時間を一緒に過ごせなかったとしても、新生児と両親はしっかりしたきずなを築くことができます。母親と赤ちゃんは病院で1〜2日間を過ごしますが、この間に両親は赤ちゃんの食事、入浴、着替えなどについて学び、赤ちゃんの行動や発する声に親しんでいきます。米国では、普通は出産後24時間以内に退院します。

臍帯を留めていたプラスチック製の臍帯クランプは、生後24時間以内に外します。臍帯の断端の乾燥を促し、感染症のリスクを軽減するため、毎日アルコール溶液で湿らせることを勧める医師もいます。抗生物質の軟膏(なんこう)は乾燥を遅らせるので、使用すべきではありません。臍帯の残った部分は1〜2週間のうちに自然にとれます。

割礼(包皮の切除術)を希望する場合は、一般に新生児が退院するまでの生後数日間のうちに行います。新生児の割礼を行うかどうかは、両親の信仰や考え方によります。医学的理由で割礼を行うのは、異常にきつい包皮が尿の流れを妨げる場合です。割礼を受けた男性は陰茎癌(いんけいがん)や尿路感染症にかかるリスクが低下しますが、このようなリスクは割礼をしなくても清潔にすれば最小限にとどめられます。割礼によって、感染症や多量の出血が起きたり、傷が残る可能性があります。非常にまれですが、陰茎の先端を誤って切断してしまう例も報告されています。少年1000人のうち約2〜20人が、割礼の結果生じた問題のために必要となる手術を後日受けています。割礼を受けなかった男性のうち、後に包皮切除術を受ける人の比率はこれと同程度です。

新生児に排尿がみられない場合や、陰茎に何らかの異常がある場合は割礼を行うべきではありません。後に形成外科的な再建が必要となった場合、包皮が必要となることもあるからです。母親が妊娠中に抗凝固薬やアスピリンなど出血のリスクを高める薬剤を服用していた場合は、新生児の割礼は延期すべきです。手術は、これらの薬剤が新生児の体から完全に排出されるまで待たなくてはなりません。

生後最初の1週間は、たいていの新生児は皮膚に軽度の発疹がみられます。発疹は、衣類でこすられる部分、つまり腕、脚、背中などに多く現れますが、まれに顔面に出る場合もあります。この発疹は自然に治ります。ローションやパウダーを塗ったり、香料入りのせっけんを使う、おむつの上から防水性素材のパンツをはかせたりすることは、発疹を悪化させます。特に暑い季節はひどくなります。数日たつと、特に手首と足首のしわの部分で、しばしば皮膚が乾燥したりむけたりすることがあります。

ほかに異常のみられない新生児で、生まれて第1日目以降に、皮膚が黄色っぽくなることがあります(黄疸[おうだん])。生後24時間以内に現れる黄疸は、特に気をつけなければなりません。

新生児が最初に排泄(はいせつ)する尿は濃度が高く、しばしば「尿酸塩」と呼ばれる化学物質が含まれており、そのためにおむつがピンク色になることがあります。生後24時間以内に新生児が排尿をしない場合、その原因を調べます。排尿開始の遅れは男児によくみられます。

新生児の最初の腸からの排泄物は、粘り気のある緑色がかった黒い物質です(胎便)。赤ちゃんはみんな、生後24時間以内に胎便を排泄します。排泄が遅れている場合、原因はたいてい赤ちゃんの腸の中で硬くなった胎便が詰まっているためですが、これは何回か優しく浣腸(かんちょう)をすれば排泄されます。出生時に先天性の欠損がある場合、さらに深刻な閉塞が生じることもあります。

新生児は誕生から数日で退院できます。家族全員が乳児を迎えるための準備をします。それまで子供がいなかった家庭の場合、乳児を迎えたことで生活は一変するでしょう。すでに子供がいる場合、その子供たちが乳児にやきもちをやくことがあります。子供たちに乳児を迎える心の準備をさせると同時に、親がその子にも十分な関心を向けてあげると子供も新しい変化を受け入れやすくなります。ペットに関しても、赤ちゃんを受け入れられるよう注意を払ってやる必要があります。ペットを乳児から遠ざけておくことも必要でしょう。

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