メルクマニュアル家庭版
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肥満

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肥満とは、体脂肪が過剰に蓄積することです。

30年前と比較して青年期の肥満は2倍に増え、一般的になっています。肥満の合併症が起こるのはほとんどが成人期ですが(肥満を参照)、青年期の若者で肥満の人は、肥満でない人に比べ高血圧や2型糖尿病になりやすい傾向があります。肥満の成人で青年期に肥満だった人は3分の1未満ですが、青年期に肥満だった人の多くは成人後も肥満です。

青年期の肥満に影響を与える要因は成人と同様です。甲状腺機能低下症などの内分泌性疾患が肥満の原因ではないかと懸念する親もいますが、これらが原因であることはまれです。内分泌性疾患が原因で体重増加している青年期の若者は、普通は低身長であり、その病気のそのほかの徴候も現れます。青年期の肥満の原因の多くは、単なる食べすぎと運動不足です。社会が肥満を恥ずべきものとしていることから、肥満の若者の多くは自己評価が低く、ますます運動不足になって、社会的に孤立しがちです。青年期の若者の肥満を解消するには、体重を減らそうとするより、

健全な食生活と運動習慣を身につけるようにすべきです。身近な食品でバランスの良い食生活を確立して摂取カロリーを減らし、食習慣を永続的に変え、運動量を増やします。肥満の若者のためのサマーキャンプに参加するとかなり体重を減らせますが、継続的に努力しない限り体重は元に戻ってしまいます。自己評価が低いなどの問題と取り組むためのカウンセリングも、役立つ場合があります。

青年期には、安全性と薬物依存の点で懸念があるため、体重を減らす効果のある薬は一般に使用しません。ただし肥満の若者で、2型糖尿病の家族歴が明らかにみられる場合は、糖尿病を発症するリスクがかなり高いため、例外的に薬を使います。糖尿病治療に使われる薬剤であるメトホルミンは体重を減らすのに効果があり、糖尿病にかかるリスクも軽減できます。

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