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避妊と青年期の若者の妊娠

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青年期の若者は性行為をすることがありますが、多くの若者は避妊、妊娠、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症を含む性感染症について十分な情報を与えられていません。衝動的に無計画に薬物とアルコールを同時に使用すると、若者は避妊や感染症予防策を行わなくなることがあります。

成人が行う避妊法は、若者の場合にも用いられます(家族計画: 避妊を参照)。避妊に関して若者が抱える主な問題は、確実に避妊を実行できるかどうかです。たとえば青年期の女子の多くは、経口避妊薬を定期的に服用するのを忘れたり、さまざまな理由から服用しなくなったりしますが、それに代わる避妊法を実践しないことがよくあります。中には性交の際に、男性パートナーにコンドームを使うよう頼んではいけないと思っている女子もいます。男子は一般に、コンドームを使いたがらない傾向にあります。

青年期は人生の過渡期であるため、妊娠は心理的に重大なストレスになることがあります。この時期に妊娠した女子とそのパートナーは、学校や職業訓練を中退する傾向があり、その結果経済状態が悪くなって自己評価も低くなり、人間関係にもひずみが出ます。

非常に若くして妊娠し出生前管理も受けなかった青年期の女子は、20代の女性に比べて貧血や妊娠中毒症などの病気にかかりやすくなります。若い母親(特に15歳未満)から生まれた乳児は、早期産で生まれ出生時の体重が少ない傾向があります。しかし出生前管理を適切に受けた場合、10代後半の女子では同様のケアを受けた大人の女性に比べて、妊娠にかかわるリスクが高くなることはありません。

望まない妊娠による心理的な問題は、人工妊娠中絶(家族計画: 人工妊娠中絶を参照)をしても解消しません。これは妊娠した女子もそのパートナーについても同様です。妊娠が判明したとき、中絶をすると決めたとき、中絶直後、赤ちゃんが生まれるはずだった日とそれ以降毎年その日がくるときなどに、情緒面の危機が訪れることがあります。家族のカウンセリングと避妊に関する教育は、その女子とパートナーの両方にとって非常に役立ちます。

自分の娘の妊娠がわかったときや、息子がガールフレンドを妊娠させたとわかったとき、親が示す反応はさまざまです。その感情は無関心や失望感、怒りまで幅があります。娘や息子がどのような選択をするにしても、親は彼らを支えたり、手助けする意思があることを伝えることが大切です。親子で、妊娠中絶、養子縁組、親になることの意味、などを率直に話し合う必要があります。これらのいずれの選択も、青年期の若者が1人で取り組むのは困難です。

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