メルクマニュアル家庭版
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メッケル憩室

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メッケル憩室とは小腸の壁が外側に袋状になってできたもので、子供の一部に生まれつきあるものです。

メッケル憩室

メッケル憩室

乳児の約3%に生まれつきメッケル憩室があります。メッケル憩室があることを一生知らずに過ごす人もいますが、ときにこの異常が問題を起こす場合もあります。

症状と診断

メッケル憩室のある子供の多くは症状がなく、成人でもほかの理由で手術を受けた際に医師がそれを発見して告げることでもなければ自分に憩室があると知らないことがよくあります。2歳未満の子供で最もよくみられる症状は痛みのない直腸出血で、これは憩室が分泌した酸によって小腸にできた潰瘍から出血したものです。この出血のため、便は鮮やかな赤やレンガ色、あるいは血液と粘液が混じってアカスグリゼリーの色になります。あるいは、血液が分解されたために便が黒くみえることもあります。例外的に緊急な対処が必要となるのは、出血がひどい場合のみです。

ときどき、憩室は炎症や感染症を起こすことがあり、その状態は憩室炎と呼ばれます。メッケル憩室により憩室炎を起こすと、ひどい痛み、腹部の圧痛、ときに嘔吐などが起こって、虫垂炎と間違われやすくなります。

メッケル憩室の診断はしばしば困難です。血液検査、X線検査、CT検査、バリウム注腸などは通常診断には役立ちません。最も有効な検査は、メッケル放射性核種スキャンという画像検査で、ある物質を静脈内投与してそれが憩室に吸収されたかどうかをカメラで検出します。

治療

症状を起こさない憩室には治療の必要はありません。出血やそのほかの症状を起こす憩室の場合は、手術で切除しなければなりません。子供にほかの理由で手術を行っている最中にメッケル憩室が発見された場合は、将来的な合併症を防ぐために切除するのが普通です。

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