メルクマニュアル家庭版
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養子制度

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養子制度とは、すでにある家庭に個人が加わるための法的なシステムです。フォスターケアとは異なり、養子制度は永久的なものです。養子制度の目的は、子供と家族に生涯続く安心を提供することにあります。

孤児になった子供は明らかに養子の候補になります。米国では親が自分の意思で子供を手放した場合や、親権の剥奪(はくだつ)または停止などの法的措置によって子供が親から引き離された場合には、それらの子供を養子にできることになっています。国際養子制度(外国の孤児院などから外国籍の子供を養子にすること)もしばしば行われています。

制度によって異なりますが、養子縁組には膨大な費用がかかる場合があります。経験のある法律専門家、たいていの場合は弁護士が代理人となって、養子縁組のタイプにかかわらず養子をとる親の手助けをします。

養父母が子供の実の親とかかわりをもつ場合もあります。両者がもともと関係があるケース、たとえば継父母が配偶者の実の子供を養子にしたり、祖父母が孫を養子にするといった場合がこれにあたります。親同士が人づてや新聞広告などで知り合う例もあります。

実の親が子供を訪問する機会が歓迎されることもあります。養父母にとっても実の親を知ることで、彼らがいつか子供を取り返したいといってくるのではないかという不安を軽減できる場合もあります。ときとして子供自身にもメリットがあります。これらのことがらに関しては、決断を下す前に専門家(精神衛生士や法律家など)と話し合うのが最も良い方法です。

以前にフォスターケアを受けていた子供や海外からの孤児を含め、養子になった子供の多くは新しい環境によく適応することができて問題をあまり起こしません。しかし子供の年齢によっては、実の親に見捨てられたことで拒絶されたという思いを抱く子供もいます。養子になった人は青年期と成人期の初期には特に自分の実の親に興味を抱くことがあります。そのことについて質問したりしない場合でも同様です。養子に出された子供が実の親に関する情報を集めたり親を探し出したりすることも、子供を養子に出した親が子供を探し出すこともあります。

子供が養子であることを隠すと、後になって子供を傷つけることがあります。7歳ごろまでに事実を告げられていた場合には、子供は最もよくそれを受け入れることができます。養父母は子供に実の親のことを尋ねられたら、彼らの励みになるような方法で話してやるべきです。たとえば子供が虐待やネグレクトを受けていた場合は、実の親は問題が起きたり病気になったりしてきちんと子供を育てることができなくなったのだと話してあげることができます。子供は自分が愛されていて、これからもずっと愛されるのだという安心感を求めています。子供が実の親と接触をもっている場合には、どちらの親も子供を愛していると伝えるのがよいでしょう。

実の親が名前を隠すことを希望している場合には、子供が親に関する情報を入手すべきかどうかについては議論があります。一部の州では実の親と子供のために身元を掲示するウェブサイトを提供しています。双方が望めば実の親と子供は連絡を取り合うことができます。双方が望まない限りは連絡を取ることはできません。

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