メルクマニュアル家庭版
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シックビル症候群

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シックビル症候群は、特定の建物内で働く少数の人に現れ、確認可能な特定の病気によるものではない一群の症状を指します。この病気は、建物内に低濃度で存在するさまざまな有害因子にさらされることで発症します。

シックビル症候群は一般に、ごく接近した状態で多くの人が働くオフィスや建物内の従業員に発症します。特に頻繁に発症がみられるのは比較的新しい建物内です。最近の建物の多くは、エネルギー効率を良くするために窓の開閉ができず、冷暖房ダクトは館内共通になっています。

こうした建物では二酸化炭素値が上昇し、シックビル症候群の原因になっています。修繕用建材、洗浄液、オフィス用事務機器類などに含まれる化学物質も原因となります。管理が不十分な古い建物では、水漏れによって発生したカビや細菌がシックビル症候群を引き起こすこともあります。建物の通気口付近でトラックなどがアイドリングしていると、一酸化炭素やディーゼルガスに過剰にさらされる可能性があります。不十分な照明、騒音、室温が不快な職場環境では、症状が悪化する場合があります。

シックビル症候群にかかった人は不安、呼吸が速くなる「過換気」、筋肉のけいれん、ひどい息切れなどを起こします。頭痛、疲労感、のどの痛み、せき、ドライアイ、皮膚の発疹、かゆみなどの症状も出ます。異臭を感じる人もいます。

治療と経過の見通し

症状は、それを起こす環境から離れると治まります。病気を起こす疑いのある建物は、必要に応じて検査を行い、対策を行います。適切な換気装置を設置することが必要です。

永久的に持続するような合併症は報告されていません。

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