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予防の障害

予防的ケアの障害となるものは多数あります。この障害は、医療専門家による障害、患者による障害、医療システムによる障害の3つに分けることができます。たとえばマンモグラフィが行われない場合、医師が撮影を必要を認めない、患者が怖がったり忘れたりして撮影を受けない、保険会社が費用を負担してくれないので、費用が高すぎて撮影を受けられないなどの障害が考えられます。予防プログラムが有効に機能するには、このような状況を打開し、現実の社会に即したものとしなければなりません。

専門家による障害は、医師などの医療専門職が、予防医学よりも急性疾患の治療に重点をおいて訓練されているために生じます。このほかにも、選択肢が複数ある場合の迷い、明らかな時間不足も原因となりますが、興味がもてない、扱うべき問題が多すぎて忘れる、予防的ケアを行うことに満足が得られない(ケアに対する反応や効果がすぐにはわからないため)、予防的ケアに対する医療保険会社や保険制度からの補償率が低いなどの原因もあります。

患者による障害は、どのような予防サービスが必要で、そこからどのような利益が得られるかを知らないことが原因です。症状のない病気を診断できるのか、その病気に対して何ができ、何をするべきなのか、人は疑問に思うものです。マスメディアは、どのような予防ケアが必要で、ライフスタイルがどのように健康に影響するか、矛盾する情報を流して混乱させることがしばしばあります(たとえば、赤ワインが健康に良いという情報もあれば、悪いという情報もあります。また、たまにならベーコンを食べてもいいという情報もあります)。また、患者は発病した病気の治療を先決に考えますし、治療によってどんな悪影響があるかをまず不安に感じるものです。経済的な要因が障害になることも多くあります。お金がないために、予防的スクリーニングや治療を受けられない患者もいます。さらに、診断の結果次第では、生命保険、傷害保険に加入できなくなる場合もあります(たとえば、加入前からの病気は補償外とする保険など)。

この予防に大きな変化をもたらすことができるのは患者自身です。主要な死亡原因はライフスタイルに関係しているので、より長く健康に生きるためには生活を変えなければなりません(たとえば、喫煙をやめ、よく運動し、必ずシートベルトをするなど)。年をとると、ライフスタイルを変えるのは特に難しいものです。食事、喫煙、運動の習慣は、若いころに心の奥深くに染みこんでしまうからです。

自分に適した予防サービスを知り、医師や専門家に頼むことができれば、そのサービスを受けられる確率が高くなります。たくさんの健康管理団体がポケットサイズの健康ガイドを配布し、それぞれのリスク要因に応じた、予防ケアに関する情報を提供しています。

医療システムによる障害は多岐にわたります。診療所や専門家のオフィス内部でも、医療記録が整理されていない、予防ケアを提供する体制が整っていない、患者に必要な予防医学サービスを決定するシステムが確立されていない、などの障害があります。さらに、患者が引っ越しすることがしばしばあるため、これまでにどのような予防医学サービスを受け、今後どのようなサービスが必要かを評価するのが難しい場合があります。多くの人は、総合的、協調的な予防ケアを提供してくれる、かかりつけ医や専門家をもっていません。米国では医療保険に加入していない人が、大まかにいって4500万人以上います。医療保険に加入していても、予防医学サービスは補償外の場合もあります。

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