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はじめに

患者が処方薬を医師の指示通りに服用することをコンプライアンスといい、治療上きわめて重要です。

薬物療法で効果を上げるには、服薬指示を守ること(コンプライアンス)は大切な要因です。しかしながら、米国では診療所で処方せんを受け取る人のうち、指示を守って服薬するのは半数程度しかいないといわれています。薬物療法の指示を守らない理由の中で、最も多いのが薬ののみ忘れです。問題はなぜ忘れるかという点ですが、しばしば心理的な否定のメカニズムが働くようです。病気はさまざまな心配をもたらしますが、薬を服用するとそのたびに、自分が病気であることを思い出さなければなりません。また副作用のおそれといった治療そのものへの不安から、計画通り治療を進めることに消極的になってしまうこともあります。

服薬の指示を守れなかった理由

  • 薬を服用するのを忘れた。
  • 指示を理解していなかったり、指示を誤って解釈していた。
  • 副作用の経験があるため(治療が病気を悪化させるような気がした)。
  • 病気を否定するため(診断された病気やその重大さを忘れたかった)。
  • 薬が役立つことを信じていなかった。
  • 病気がもう十分に治療されたと誤解した(熱が下がったので感染症は完治したと考えるなど)。
  • 有害な結果や薬への依存に対する恐れ。
  • 費用が心配だった。
  • 良くなることへの無関心(無気力)。
  • 服薬の妨げとなる障害があった(錠剤やカプセルを飲みこめない、容器をうまく開けられない、治療に不都合があると感じる、薬を入手できないなど)。

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