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ランナー膝

ランナー膝(膝蓋大腿骨ストレス症候群)は、膝を動かすと膝の皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)の下端がすれ合う状態です。

膝蓋骨は円形の骨で、膝の周囲の靭帯や腱がつながっています。ランニング中、正常な状態であれば膝蓋骨はわずかに上下に動き、大腿骨に触れることはありません。

ランナー膝とは

ランナー膝とは

正常な状態では、走っているときには膝の皿(膝蓋骨)は大腿骨に触れることなく、わずかに上下に動いています。歩いたり走ったりしているときに足が過度に内転(回内)すると、すねの部分が内側にねじられ、膝蓋骨を内側に引っぱります。一方、大腿四頭筋は膝蓋骨を外側に引っぱります。このような相反する力がかかることで、膝蓋骨の裏側と大腿骨の末端部がすれて痛みを生じます。

ランナー膝は構造的な異常が原因で起こることがあり、たとえば膝蓋骨の位置が正常よりも高すぎるか低すぎる、膝蓋骨と筋肉の位置のずれ、太ももの裏側の筋肉が硬い、アキレス腱が硬い、正常なら膝の安定に役立つ太ももの筋力が弱いといった原因があります。治療が可能な原因として最もよくみられるのが太ももの筋力不足で、筋力が弱いために膝蓋骨が横に動いて太ももの骨とすれてしまいます。次に多い原因は、歩行中やランニング中に足の小指側に体重がかかりすぎる状態(回内)で、このとき太もも前面の筋肉(大腿四頭筋)によって膝蓋骨が外側に引っぱられます。こうした力が一緒になって、膝蓋骨と大腿骨下端とのまさつが引き起こされます。

痛みや、ときに腫れがランニング中に起こり、膝蓋骨の裏側あたりに集中します。最初は下り坂でだけ感じられた痛みが、次第にどこを走っていても起こるようになり、やがて走る以外の動き(特に階段を下りるとき)も痛みを伴うようになります。

痛みが消失するまでは、走るのをやめることが大切です。体力を維持するための代替運動として、自転車こぎ(痛みがなければ)、ボートこぎ、水泳などを行うことができます。太ももの裏側の筋肉(ハムストリング)と前面の筋肉(大腿四頭筋)のストレッチ運動や、膝蓋骨を内側に引っぱる筋肉(太ももの内側の内側広筋)を強化する運動は有用です。運動用の靴にも日常使用する靴にも、土踏まずをサポートする市販の中敷きを入れるのもよいでしょう。ときに、足に合った中敷きをオーダーメイドで作る必要があります。

太ももの内側の筋肉(内側広筋)を強化する運動

  • 両膝を伸ばして立ちます。大腿四頭筋(太ももの前面)を引き締めて、膝蓋骨を持ち上げるようにします。この姿勢を約10秒間保ったら、力をゆるめます。
    この運動を1日に何回も繰り返します。
  • 両膝を伸ばし、両脚を大きく開いて床の上に座ります。つま先ができる限り外側に向くように、脚を外側に回します。その姿勢から、けがをした側の脚をももの付け根の部分からゆっくりと持ち上げて(膝は伸ばしたまま)、床から約25センチメートルのところで10秒間その姿勢を維持したら、ゆっくりと下ろします。この間、膝はずっと伸ばしたままです。これを1日おきに、10回を3セットずつ行います。
  • 膝の角度が135度くらいに曲がるように、両膝の下にそれぞれまくらを置いて床に座ります。約2キログラムのウエートを足首につけて、ゆっくりと膝をまっすぐに伸ばして足を持ち上げ、それからまたゆっくりと下げます。これを10回ずつ3セット行います。負荷を増すには回数ではなく、ウエートを徐々に重くしていきます。

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