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睡眠時随伴症

睡眠時随伴症は、睡眠中に起こる異常行動を指します。

睡眠中の無意識でほとんど覚えていないさまざまな行動は、成人より小児に多く起こります。ほぼ全員が眠りに入る直前に、腕または体全体がときどきピクッと動く経験をしていて、ときには足にも起こります。寝入りばなや目覚めたときに、金縛りのような(動こうとしても動けない)睡眠麻痺が起きたり、瞬間的に幻覚を見る人もいます。また歯を食い縛ったり、歯ぎしりをしたり、悪夢を見たりします。夢遊症、頭を強くたたく、夜驚症は小児に多くみられますが、親にとっても非常に辛いものです。通常は、小児は自分に起きた現象を覚えていません。

下肢静止不能症候群は比較的多くみられる障害で、むずむず足症候群とも呼ばれ、おそらく1〜5%の人がかかっていると思われます。特に50歳以上の人に多く、原因は不明ですが、この障害をもつ人の3分の1以上が家族も同じ障害をもっています。危険因子は、体を動かさないライフスタイル、喫煙、肥満などです。アルコール、カフェイン、さまざまな薬(主に抗うつ薬)の服用、鉄欠乏症、妊娠などによって症状が悪化します。

下肢静止不能症候群の人は、静かに座っているときやベッドで眠ろうとしているときに、ふくらはぎのあたりにあいまいですが強くムズムズする感覚があり、脚を動かさずにいられなくなります。歩いたり脚を動かすと、ムズムズ感が和らぎます。睡眠中も、脚が勝手に動いて止められず、目が覚めてしまうことがよくあります。ストレスがあると特に起こりやすく、眠れずに非常に辛い思いをします。

(低用量のクロナゼパムなど)ベンゾジアゼピン系の薬を就寝前に服用すると、下肢静止不能症候群を緩和することがあります。重症の人にはパーキンソン病の治療に使われるペルゴリド、レボドパ‐カルビドパ、またはプラミペキソールなどの薬が効果的です(パーキンソン病の主な治療薬を参照)。オピオイドのオキシコドン、抗けいれん薬のガバペンチン、カルバマゼピン(てんかん発作の治療に使われる主な薬を参照) が有効な患者もいます。

夜驚症の人は、起き上がって悲鳴を上げながら体を振り回すため、発作が起きるとそばにいる人は驚きます。眼は見開かれ、心臓の鼓動が速くなります。夜驚症は、普通ノンレム睡眠中に起こり、小児に多くみられます。発作を起こした小児を目覚めさせるべきではありません。たいていの小児は、成長するにしたがって発作を起こさなくなります。成人の発作は、しばしば精神的な問題やアルコール依存が関連していることがあります。治療にはクロナゼパムなどのベンゾジアゼピン系の薬か、イミプラミンなどの三環系抗うつ薬が有効です。

悪夢は鮮明な怖い夢のため、突然目が覚めてしまいます。悪夢は小児も成人も見ることがあり、レム睡眠中に起こります。ストレスを抱えていたり、熱があったり、疲れすぎていたり、アルコールを飲んだときに特に悪夢を見やすくなります。治療が必要な場合は、その原因となっている問題に着目します。

夢遊は小児期と青年期に最も多く、自覚がないまま半ば無意識の状態で歩き回ります。これは睡眠が最も深い段階で起こります。夢遊の人は夢を見ているわけではありません。歩行中の脳の活動状態は異常ですが、睡眠中よりもむしろ覚醒しているときの脳の状態に似ています。夢遊患者は歩きながら何度もボソボソとつぶやいたり、障害物にぶつかってけがをすることもあります。ほとんどの夢遊患者が、寝ぼけて歩いたことをまったく覚えていません。

特異的な治療法はなく、夢遊の人が歩き回っていれば、ゆっくりとベッドまで連れて行ってあげるようにします。寝室や寝室に近い部屋の明かりはつけたままにしておくと、夢遊を起こりにくくする効果があります。夢遊にかかっている人を無理やり起こそうとすると怒り出すことがあるため、お勧めできません。患者が歩き回る場所には障害物や壊れやすいものを置かないようにし、窓は閉じて鍵をかけておきます。ベンゾジアゼピン系の薬のうち、特にジアゼパムとアルプラゾラムが効果があります。ベンゾジアゼピン系の薬が効かない場合には、選択的セロトニン再取りこみ阻害薬(SSRIs)(うつ病の主な治療薬を参照) が使われます。

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