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肛門直腸膿瘍

肛門直腸膿瘍(のうよう)は、肛門や直腸の粘液分泌腺に細菌が入ってそこに膿がたまった状態です。

膿瘍は、直腸の深いところや肛門の出口に近いところにできます。肛門や直腸の粘液分泌腺が多くある部位に細菌が侵入すれば、菌が繁殖し、化膿します。本来肛門には細菌が多く存在しますが、肛門の内括約筋によって細菌の侵入を防ぎ、血流量も豊富なため感染症を起こすことはありません。感染症が起きるときは、通常、異なる種類の細菌の混合感染によって起こります。膿瘍になると周囲の組織が重大なダメージを受け便失禁をもたらすことがあります。

症状と診断

膿瘍が肛門の皮膚の下にできると、膿瘍は腫れ、発赤、圧痛があり、ひどく痛みます。直腸上部にできた場合はこのような症状はほとんどありませんが、下腹部に発熱や痛みが起こります。診察では、まずその膿瘍が肛門周囲にあるかどうかを診ます。肛門の外側の腫れや発赤が認められなければ、直腸を指で触診します。直腸内に圧痛を伴う腫れがあれば膿瘍とわかります。

治療

抗生物質は発熱、糖尿病、感染症がある場合以外は、その効果は限られています。ほとんどの場合は、局所麻酔をしてから膿瘍を切開し排膿します。全身麻酔をかけて膿瘍を切開、排膿する場合は入院が必要です。患者の約3分の2では、適切な処置をしても肛門または直腸から皮膚への瘻(ろう)を形成します。

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