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肛門のかゆみ

肛門周囲の皮膚のかゆみ(肛門そう痒症)には、多くの原因があります。たとえば、乾癬(かんせん)やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、糖尿病、肝臓病といった内臓疾患、肛門皮膚垂や排膿性瘻などの肛門疾患、ボーエン病などの癌があります。また皮膚に塗布された麻酔薬やさまざまな軟膏、あるいはせっけんに含まれる化学物質によって生じた接触性皮膚炎などのアレルギー反応もこの原因になります。真菌、細菌、寄生虫(ぎょう虫、まれに疥癬やシラミ)が肛門につくとかゆくなります。また、抗生物質、特にテトラサイクリンの副作用としてかゆみが出現することもあります。

香辛料、かんきつ類の果物、コーヒー、ビール、コーラ、ビタミンCの錠剤も、排便のときに肛門を刺激し、かゆみを生じます。排便後に便がきれいにふき取れていなかったり(特に大きな外痔核がある人)、逆に肛門部をふきすぎたり、せっけんでゴシゴシこすったりすると、かゆくなることもあります。パンティーストッキングやきつい下着(特に綿以外の下着)を着けていると、蒸れて暑い日にはかゆくなります。また不安などの心理的なストレスもかゆみの原因となり、不安‐かゆみ‐不安の悪循環(不安があると掻き、掻くことが刺激となって感染症を起こし、この刺激と感染症がさらにかゆみをもたらし、掻くことでさらに不安が募る)に陥ることがあります。

治療

排便後、肛門部を脱脂綿や柔らかくなめらかな紙、ティッシュペーパーなどできれいにふきます。この際、温水で湿らして使うとよいでしょう。コーンスターチや少量のタルクを含有したパウダーを振りかけると早く乾燥し清潔が保たれます。ステロイド薬のクリームやミコナゾールなどの抗真菌性クリーム、鎮静薬の座薬が用いられることもあります。かゆみの原因となるような食物は症状が改善するまでは控えます。衣服はゆったりとしたものにし、寝具も軽いものを使用します。症状が改善せず癌の可能性があれば、皮膚のサンプルを採取して検査します。

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