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低リン酸血症性くる病

低リン酸血症性くる病(旧称はビタミンD抵抗性くる病)は、血液中のリン酸塩濃度が低く、活性型ビタミンDの量が不十分であるために、骨がもろくなって弯曲しやすくなる病気です。

低リン酸血症性くる病は非常にまれな病気です。大半が遺伝性で、X染色体上の優性遺伝として現れます。腎臓の遺伝的な異常により、多量のリン酸塩が尿に排出され、低リン酸血症となります。骨の発育にはリン酸塩が必要なため、低リン酸血症になると骨の障害が起こります。女性では、骨の障害は男性ほど重症にはなりません。まれに、癌(がん:骨の巨細胞腫、肉腫、前立腺癌、乳癌など)が原因で低リン酸血症性くる病が生じることがあります。低リン酸血症性くる病は、ビタミンDの欠乏が原因のくる病とは別の病気です(ビタミン: ビタミンD欠乏症を参照)。

症状と治療

低リン酸血症性くる病は通常、生後1年以内に発症します。特に目につく症状がない軽症から、骨の変形(脚の弯曲など)、骨の痛み、低身長といった症状が現れる重症までさまざまです。筋肉が骨に付着している部分で骨の過成長が起こると、その部位での動きが制限されます。乳児では頭蓋骨が通常よりかなり早い時期に閉じてしまい、けいれんを起こすことがあります。血液検査ではカルシウム濃度は正常ですが、リン酸塩濃度の低下がみられます。

血液中のリン酸塩濃度を上げる治療を行い、それによって正常な骨の形成を促進します。リン酸塩は経口で服用できますが、必ず活性型ビタミンDのカルシトリオールとともに服用します。ビタミンDだけを摂取しても役に立ちません。なお、治療によって血液中のカルシウム濃度が上昇し、腎組織にカルシウムが蓄積して腎臓結石ができることがよくあります。こうした影響は腎臓や他の組織に損傷を生じます。成人の場合、癌が原因の低リン酸血症性くる病は、癌を切除すると劇的に改善します。

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