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はじめに

栄養摂取とは、体の成長、発達、生命維持に必要な栄養素を摂取し、吸収し、利用する過程を指します。

適切で十分な栄養を摂るには、さまざまな栄養素(体に栄養を与える食物に入っている化学物質)で構成される健康的な食事を摂取する必要があります。健康的な食生活を送ることにより、人は望ましい体重と体の組成(体脂肪と筋肉の比率)を維持し、体を動かしたり頭を働かせたりなどの日常生活を送ることができます。

十分な量の栄養素を摂取しないと、栄養の欠乏による障害が起こります。十分な栄養素を摂っているかどうか調べるために、医師は食生活や食事の内容について尋ね、身体検査を行って体の組成や機能を評価します。体脂肪の割合など体の組成は、水中で体重を測定する静水計量で正確に判定でき、皮下脂肪の厚みの測定や体内の電気抵抗(インピーダンス)の分析を行うことで、近似値を得ることができます。血液や組織の中の栄養素濃度を測る検査もあります。たとえば、血液中の主なタンパク質であるアルブミンの濃度を測定できます。栄養摂取が不十分だと、栄養素の濃度が減少します。

一般に、栄養素は主要栄養素と微量栄養素の2つに分類できます。タンパク質、脂肪、炭水化物、一部のミネラル、水などの主要栄養素は、毎日多くの量を摂取する必要があります。水は消費エネルギー1kcal(キロカロリー)ごとに1ミリリットル、1日にするとおよそ2.5リットルが必要です。微量栄養素の必要量はごくわずかで、1日に数マイクログラムから数ミリグラムです。微量栄養素にはビタミンや微量ミネラルがあり、体が主要栄養素を使うのに必要となるものです。

毎日食べる食物の中には10万種類もの物質が含まれています。でも、栄養素として分類されているのはそのうちの300種類ほどだけで、さらに必須栄養素として分類されているのはわずか45種類に過ぎません。しかし、食物には栄養素のほかにも、セルロース、ペクチン、樹脂などの食物繊維をはじめとする多くの有用な物質が含まれています。また、食物の生産、加工、貯蔵、包装に使用する添加物(保存料、乳化剤、酸化防止剤、安定剤など)も含まれています。さらに、香辛料、香料、着色料、フィトケミカル(動物の体内で抗酸化作用などの生理作用を発揮する植物性化学物質)、その他多くの天然物質が、食物の外見、味、安定性を向上させます。

成人の標準身長体重表
 

体重(kg)

身長(cm)

女性

男性

147.5 41.7〜54.9
150 43.1〜56.2
152.5 44.5〜57.6
155 45.8〜59.0 47.6〜60.8
157.5 47.2〜60.8 49.0〜62.1
160 48.5〜62.6 50.3〜64.0
162.5 49.9〜64.4 51.7〜65.8
165 51.7〜66.2 53.1〜67.6
167.5 54.0〜68.1 54.9〜69.9
170 55.3〜69.9 56.7〜72.1
173 57.2〜72.1 58.5〜74.0
175 59.0〜74.4 60.3〜75.8
178 60.8〜76.7 62.1〜78.0
180 64.0〜80.3
183 65.8〜82.6
185 67.6〜84.8
188 69.4〜87.1
190.5 71.2〜89.4

身長は靴を脱いだ状態、体重は脱衣の状態で測定。

脂肪と筋肉を含む体の組成

適切な体重を維持することは、心身ともに健康でいるために大切なことです。標準身長体重表を指標として用いることができますが、体格指数(BMI)の方が信頼性があります。BMIは、体重(kg)を身長(m)の2乗で割って算出したものです(体格指数(BMI)の換算表を参照)。BMIが18〜25であれば正常とされます。BMIほど明確ではありませんが、体を構成する脂肪と筋肉の比率を考慮することも重要です。体の組成は、いくつかの方法で調べることができます。

その1つは、全身を水に入れて水中で体重を測り、体の組成を調べる方法です。骨と筋肉は水より密度が高いため、筋肉の割合が大きい人は水中で重く、脂肪の割合が大きい人は軽くなります。この方法が最も正確だとされていますが、特殊な装置、かなりの時間、専門的技術を必要とします。

体の組成は、皮下脂肪の量を測定するか、体内の電気抵抗の分析によっても調べることができます。皮下脂肪の厚さを調べるには、左上腕部にある三頭筋の後ろの皮膚をつまんで引っぱり、カリパスで測定します。男性で約1.3センチメートル、女性で約2.5センチメートルなら正常とみなされます。この測定値と左上腕部の外周を、体の骨格筋の量を概算するのに用いることができます。

体内の電気抵抗分析は、きわめて微弱な低電圧電流に対する体組織の抵抗を測定します。金属製のプレートの上に素足で立ち、電流を片方の足からもう一方の足に流します。体脂肪と骨は電流に対して筋肉組織よりはるかに大きな抵抗性を示すため、電流に対する抵抗を測定することで、体脂肪の割合を概算できます。この検査は1分程度で実施できます。

骨塩量測定法(DEXA法)では、体脂肪の量と分布を正確に測定できます。この画像検査で使用する放射線量はごくわずかなので安全です。しかし、定期的に行うには非常に高価です。

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