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輸血の注意点と副作用

輸血に際しては、副作用を最小限に抑えるため、いくつかの予防措置が行われます。輸血の数時間または数日前に、供血者と受血者の血液を1滴ずつ混合して両者が適合することを確認します。これは交差試験と呼ばれます。血液が適正に検査されていて、血液中に抗体が存在しないことが確認されている場合は、血液銀行のコンピューターシステムで交差試験を電子的に行うことができます。

血液バッグのラベルを二重にチェックし、間違いなくその患者用に用意されたものであることを確認した後、血液1単位あたり1〜2時間程度かけてゆっくりと輸血します。ほとんどの副作用は最初の15分間に起こるので、その間は特に注意します。その後は定期的に受血者の様子を観察し、副作用があればただちに輸血を中止します。

大半の輸血は安全に問題なく行われますが、ときに多少の反応が起こることもあります。また、まれに重度の反応や致死的な反応が起こることもあります。最も多いのは発熱とアレルギー反応(過敏反応)で、約1〜2%にみられます。アレルギー反応の症状としては、かゆみ、広範囲の発疹、腫れ、めまい、頭痛などがあります。頻度は少ないものの、呼吸困難、ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸音、筋けいれんなどが生じることもあります。まれに、重度のアレルギー反応から低血圧やショックを起こすこともあります。

以前に輸血でアレルギー反応を起こしたことがある人でも、血液を処理することで輸血が可能です。そのような人には、洗浄してアレルギー反応を引き起こす成分を取り除いた赤血球を輸血します。輸血ラインに特殊フィルターを設置し、輸血する血液をろ過して白血球数を減らす処理(白血球除去)も広く行われている方法です。このほか、血液をろ過してから保存する場合もあります。

血液型判定と交差試験を注意深く実施していても、輸血した血液が適合しないことがあります。不適合を起こすと、輸血した血液の赤血球が輸血後まもなく破壊されます(溶血反応)。通常、輸血中か輸血直後に、全身の不快感や違和感が生じます。呼吸困難、胸部圧迫感、紅潮、背中の強い痛みが起こる場合もあります。ごくまれに、反応が重篤で死に至ることもあります。溶血反応によって赤血球が破壊されているかどうかは、破壊された赤血球から放出されたヘモグロビンが血液や尿中に出ているかを調べることによって確認できます。

輸血を受けると体液が過剰になることがあります。心疾患がある場合は体液過剰により問題が生じやすいので、輸血は通常よりもゆっくりと行い、注意深く観察します。

移植片対宿主病(GVHD)は輸血によるまれな合併症で、主に薬物や病気で免疫系の機能が低下している場合に起こります。この病気では、受血者(宿主)の組織が供血者の白血球(移植片)に攻撃されます。症状としてみられるのは、発熱、発疹、低血圧、血球の減少、組織の破壊、ショックなどで、ときにこれらの反応が致死的になることもあります。しかし、免疫力が低下した人に血液製剤を投与する場合は、あらかじめ放射線で処理しておくことによって、こうした反応をほぼ完全に排除することができます。

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