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カンピロバクター感染症

カンピロバクター属はグラム陰性の桿菌で、そのうちの数種類が消化管や、まれに他の器官に感染します。

カンピロバクターはもともと家畜や家禽の消化管にすみついている菌で、感染した動物の糞(ふん)によって飲み水が汚染され、感染源となります。カンピロバクター感染症で最も多いのは胃腸炎で(胃腸炎を起こす主な微生物を参照)、汚染された水を飲んだり、十分に火が通っていない肉を食べたり、感染した動物と接触したりすることによって起こります。

また、開発途上国を旅行している人に多い下痢も、カンピロバクターが原因であることがよくあります。ごくまれに、血流に入って感染を起こすことがあり(菌血症)、特に糖尿病や癌などすでに病気をもっている人に多くみられます。血流に菌が侵入すると、さまざまな臓器に感染が広がるおそれがあります。

症状

カンピロバクター胃腸炎にかかると、下痢、腹痛、けいれん性の痛みなどが起こり、重症になることもあります。下痢に血が混じり、約38〜40℃の熱が出ることもあります。

消化管以外の感染症では、熱が上がったり下がったりすることが唯一の症状の場合もありますが、全身性のカンピロバクター感染症では、ほかに関節が赤く腫れて痛む、腹痛、肝臓や脾臓が肥大するなどの症状がみられます。まれに、心臓弁に感染して心内膜炎を起こしたり、脳や脊髄を包む膜に感染して髄膜炎を起こすこともあります。

診断と治療

便を培養し、菌が検出されればカンピロバクター胃腸炎と診断できますが、感染性の下痢の場合は、原因菌がわからなくても通常は抗生物質で治ってしまうため、必ずしも培養が行われているわけではありません。血流感染が疑われる場合は、血液の培養を行います。

特別な治療をしなくても、ほとんどの人が1週間ほどで治りますが、経口での水分補給や点滴による輸液が必要になることもあります。血流感染の場合は、シプロフロキサシンやアジスロマイシンなどの抗生物質が必要です。

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