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トキソカラ症

トキソカラ症は臓器幼虫移行症とも呼ばれ、回虫の1種であるイヌ回虫またはネコ回虫の幼虫が起こす感染症です。

トキソカラ症は主に幼児がかかる病気で、体内に寄生虫がいるイヌやネコの糞で汚れた土をいじってトキソカラの卵をもらってしまいます。砂場はイヌやネコがよく糞をするので、卵が手などにつく危険が特に大きい場所です。子供は卵のついた手を口に入れたり、汚染された砂を食べたりして感染します。ときたま、土を食べた大人が感染することもあります。体内に入った卵は腸でふ化して幼虫になります。幼虫は腸壁に侵入して血流に乗り、体中に広がります。体内のどこの組織でも感染の影響が起きる可能性はありますが、肺と肝臓に特に多くみられます。幼虫は何カ月も生き、組織の間を移動して炎症反応を誘発し、障害を引き起こします。

症状と診断

卵が体内に入ってから数週間で症状が現れます。発熱、せきや喘鳴、肝臓の腫大が典型的な症状です。発疹や脾臓の腫大もみられ、肺炎が繰り返し起こることもあります。幼虫が眼に侵入すると、炎症が起こり、視力が損なわれることがあります。

肝臓の腫大、肺の炎症、熱、好酸球(白血球の1種)の増加があれば、トキソカラ症が疑われます。血液中にトキソカラの抗体が存在すれば、診断が確定します。まれに、生検といって肝臓から組織片を採取し、幼虫の形跡や幼虫による炎症の存在を調べることもあります。

予防と治療

トキソカラ症の予防には、イヌやネコの寄生虫の駆除を生後4週になるまでに開始し、定期的に行うことが必要です。砂場を使わないときには覆いをしておくと、動物が糞をするのを防ぐことができます。

治療の効果は明らかではありませんが、たいていは治療をしなくても寄生虫はいなくなります。症状が重い場合は、ジエチルカルバマジンやメベンダゾールが有効です。炎症による症状を抑えるのに、ステロイド薬を使用することがあります。

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