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乾性角結膜炎

乾性角結膜炎(ドライアイ)とは、結膜と角膜が乾燥する病気です。

ドライアイには、涙の分泌量不足が原因で起こるものがあります(涙液欠乏性ドライアイ)。このタイプのドライアイでは、結膜と角膜を完全に覆う涙液層をつくるのに十分な量の涙を、涙腺が分泌できません。この症状は閉経後の女性で最も多くみられます。

ドライアイには、涙の成分に異常があり涙がすぐに蒸発してしまうために起こるものもあります(蒸発性ドライアイ)。この場合は涙腺が十分な量の涙を分泌していても、涙の蒸発が早いために、特定の活動時や環境下では結膜と角膜を完全に覆うだけの涙液層が保たれなくなります。

まれですが、涙液欠乏性ドライアイは関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群といった全身疾患の症状の1つとして発現することもあります。

症状

ドライアイの症状としては、眼の刺激感、ヒリヒリ感、かゆみ、つっぱるような感じ、眼の奥の圧迫感、眼に何かが入っている感じなどがあります。眼の表面が損傷を受けるため、不快感やまぶしさが強くなります。まばたきの回数が減るような活動により症状は悪化します。特に読書、コンピューターの使用、車の運転、テレビを見るなど、眼を長時間使う活動ではその傾向が強くなります。また、空気中のほこりや煙、空気が乾燥した環境によってもドライアイの症状が悪化します。空気が乾燥しやすい条件としては、飛行機やショッピングモールの中、湿度の低い日、エアコンや送風機、ヒーターを使用している場所(特に車の中)などがあります。特定の薬剤の使用も症状を悪化させることがあります。具体的にはイソトレチノイン、トランキライザー(精神安定薬)、利尿薬、降圧薬、経口避妊薬、抗ヒスタミン薬などです。症状は、涼しくて雨や霧の出ている天候のときや、シャワーを浴びているときのように湿度の高い環境下では軽くなります。

かなり重症のドライアイでも、視力が失われることはまれです。しかし、眼を長時間使用すると視界がぼやけるように感じられたり、あるいは刺激感がひどく眼を使うのが困難に感じられることはあります。眼の乾燥がひどい場合は、角膜の表層が厚くなってしまったり、角膜に潰瘍や傷ができることもあります。ときには、血管ができて角膜にまで侵入することもあります。このような新生血管や傷が角膜にできると、視力障害が起こる可能性があります。

診断と治療

通常は症状だけで診断がつきますが、シルマー試験という検査を行うこともあります。これは、まぶたの端にろ紙をはさんで、涙の量を測る検査です。また、角膜に傷がないかをスリットランプ(スリットランプのしくみを参照)で観察します。

人工涙液(人の涙に似た成分でつくられた点眼薬)を数時間ごとに眼に差すことで、症状を和らげることができます。通気を制限して乾燥を避け、加湿器を使用することも有効です。眼にとどまる涙の量を増やすため、眼から鼻へ流れる涙の経路をふさぐ簡単な手術を行うこともあります。眼の乾燥が激しい場合は、涙の蒸発を防ぐためにまぶたの一部を縫い合わせることもあります。

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