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外陰癌

外陰部とは外性器がある部位のことです。外陰癌は婦人科癌の中で4番目に多く発生する癌ですが、婦人科癌全体に占める割合はわずか3〜4%です。外陰癌は閉経後によくみられます。診断時の平均年齢は70歳です。女性の寿命が長くなるにつれてこの癌も増えていくと考えられています。

外陰癌の発症リスクは、外陰部に持続的なかゆみがある人や、ヒトパピローマウイルスによる尖形コンジローム(性器いぼ)がある人、腟癌や子宮頸癌になったことがある人で高くなります。

外陰癌のほとんどは腟口やその付近に生じる皮膚癌です。外陰癌の約90%が扁平上皮癌で、5%が黒色腫です。残りの5%は基底細胞癌と、パジェット病やバルトリン腺癌などのまれな癌です。

外陰癌は外陰部の表面に発生します。これらの癌のほとんどはゆっくりと増殖し、何年も表面にとどまっています。ただし、中には増殖の速い癌もあります。治療を受けずにいると、癌はやがて腟、尿道、肛門などに浸潤したり、その部位のリンパ節へと転移します。

症状と診断

外陰部にみられる白色、茶色、赤色の斑点は前癌病変と呼ばれ、その部分から癌が生じる可能性が高いことを示しています。外陰癌は通常は異常なしこりとして、あるいは、なかなか治らない平らな赤いただれとして現れます。皮膚がうろこ状になったり、その部分だけ皮膚の脱色が起こることもあります。周囲の組織に引きつれや、しわが生じることもあります。外陰癌では不快感はあまりありませんが、かゆみがあります。やがて、しこりやただれの部分から出血したり、水っぽいおりものが出るようになります。このような症状があれば、ただちに診察を受ける必要があります。外陰癌の女性の約5人に1人は、少なくとも初期には症状がありません。

外陰癌の診断では、皮膚の病変部分の生検が行われます。生検によって皮膚病変が癌であるか、ただの感染症や炎症によるものかを判定できます。また、癌であればその種類も特定できるため、治療計画を立てる上で役立ちます。場合によってはただれの部分を染色し、生検用サンプルの採取位置を決めます。腟拡大鏡検査といって、顕微鏡に似た双眼の拡大鏡を使って外陰部表面を観察することもあります。

経過の見通しと治療

早期に見つかった外陰癌で以後の経過を観察すると、4人のうち約3人では、診断後5年間に癌の徴候がまったく現れません。癌がリンパ節に転移している場合の5年生存率は3分の1以下です。

各種の外陰癌のうち、多くのものは急速に転移を起こすことがあります。このため外陰部を切除する手術(外陰切除術)が主に行われます。癌の範囲に応じて外陰部の一部もしくは全体を切除します。近くのリンパ節も切除することがあります。大きな癌の場合は、放射線療法や化学療法のいずれか、あるいは両方を行って癌を縮小させてから切除することもあります。場合によってはクリトリス(陰核)の切除も必要になります。医師と患者の間で十分に話し合い、患者の年齢や性生活、他の病気などを考慮した上で、その人に合った治療計画を立てます。通常、外陰切除術の実施後も性交は可能です。

皮膚表面にとどまっている小さな外陰癌の治療は、レーザー手術で切除する、通常の外科手術で皮膚のみを取り除く、あるいは化学療法薬(フルオロウラシルなど)を含む軟膏(なんこう)を患部に塗るといった方法で行われます。一部の小さな癌では、放射線療法のみで治療する場合もあります。

外陰部の基底細胞癌は離れた部位に転移しにくいため、手術では癌の部分のみを切除します。癌が大きく広がっている場合のみ、外陰部全体を切除します。

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