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はじめに

出生後、新生児にさまざまな問題がみられることがあります。その中には分娩(ぶんべん)困難のために生じた問題があります。このような問題の多くは、新生児が正しく呼吸できる能力に影響を与えます。新生児の体格が通常より小さかったり、大きかったりすることもありますし、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高すぎたり低すぎたりするなど、血液にかかわる問題もあります。先天異常がみられる場合もあります(染色体異常と遺伝性異常: はじめにを参照)。母親の健康状態や喫煙、飲酒、薬物使用などの生活習慣が原因で新生児に問題がみられる場合もあります。特に出産直前にこのようなことを行っていると影響が出やすくなります(妊娠中の薬物の使用を参照)。妊娠中あるいは分娩のときに、母親から子供に感染症がうつることもあります。

超音波を用いて胎児の成長と発達を観察すると、問題の多くは前もって把握することができます。問題を伴う新生児の多くは、新生児集中治療室(NICU)でケアを受けます。

新生児集中治療室とは

新生児集中治療室(NICU)は、さまざまな病気をもって生まれた新生児の治療に必要な医療チームと技術を備えた特別な設備です。ここでのケアを必要とするケースの大部分は、非常に早期に生まれた新生児です。それ以外は、敗血症、肺炎、呼吸器疾患、手術の必要がある出生時欠損などでケアが必要な新生児です。これらの新生児は、保育器や頭上の放射性加温器で温かい状態に保たれますが、加温器を用いるとケアをする人が新生児の世話をよりしやすくなります。新生児は、心拍数、呼吸、血圧、血液中の酸素濃度などを継続的に測定するためモニターにつながれています。血圧を継続的に測定したり、血液サンプルを繰り返し採取したり、水分や薬剤を静脈内投与するために、臍帯の中の動脈や静脈にカテーテルを挿入する場合もあります。

NICUは非常に忙しく落ち着かない場所になりがちです。そのためときに、親が新生児と接して彼らの個性や好むこと、好まないことを知り、自宅で必要となる特別なケアについて学ぶために要する時間や場所を与えられないことがあります。NICUをより静かな場所にしたり、家族のプライバシーをより保つための個室をつくる傾向があり、このような点は改善されてきています。家族が新生児とより長い時間を過ごせるように面会時間もかなり延長されてきていますし、親が新生児のそばで眠れるような設備を備えた病院もあります。

NICUにいる新生児には自分たちがしてあげられることはほとんどないように感じる親もいます。しかし、さすったり、話しかけたり、歌ってあげたりする親の存在は、とても大切です。新生児は生まれる前から母親の声を聞いており、それに慣れ親しんでいます。泣きやませようとすると、自分の親の方によく反応することがしばしばあります。新生児が母親や父親の胸に直接抱かれるなど、肌と肌を触れ合わせるケア(カンガルー・ケアとも呼ばれます)は新生児を安心させて、親子のきずなを強めます。母乳を与えられた早産児は壊死性腸炎や感染症にかかるリスクが有意に低いことや、母乳にはそれ以外の利点があることを示す証拠も増えています。

新生児の状態や医師の治療方針と同様に、予想される経過や退院の時期などについての情報は常に親に伝えられなくてはなりません。医師や看護師と定期的に話し合いをすることが不可欠です。多くのNICUには、親がきちんと情報提供されているかどうかチェックできるソーシャルワーカーが勤務しています。

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