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発育不全

発育不全とは、身体の成長と体重増加の遅れのことをいい、それにより発育や成熟が遅れます。

発育不全とは、一貫して体重不足の子供や、体重が増加せずその原因がはっきりしない子供に対する診断です。原因はさまざまです。子供の正常な成長を妨げる環境的要因、感情的要因、身体的要因、医学的要因などが発育不全の原因となります。

さまざまな環境的要因や社会的要因のかかわり合いにより、子供が必要とする栄養を取れないことがあります。親による育児放棄や虐待、親に精神疾患がある、家庭環境が常に混乱状態にある、栄養のある食事が十分与えられていない、などはすべて子供の成長、食欲、食物摂取の妨げとなります。家庭が食事に費やせる金額や、よく食べる食品の栄養価も子供の成長に影響します。子供が十分な食物を取っていないということは、育児や環境的要因に問題があることを示しています。

発育不全は、子供のもつ病気が原因である場合があります。ときにはその病気は、かむことや飲みこむことの妨げになる程度の軽度のものであることもあります。胃食道逆流、食道狭窄、腸の吸収不良などの病気は、食物を体内にとどめて消化吸収する子供の能力に影響を与えます。発育不全の原因となるそのほかの病気としては、感染症、腫瘍(しゅよう)、ホルモン異常疾患、代謝性疾患、心疾患、腎臓病、遺伝性疾患、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症などがあります。

診断

子供の体重や成長率が、以前の記録や標準身長・体重表(男子と女子の身長・体重表を参照)と比較して明らかに低い場合、発育不全の診断を下します。成長率が正常であれば、子供が年齢に比べて小柄であったとしても、成長は正常であることを示しています。

発育不全の原因を特定するために、医師は食事、排便習慣、家庭の社会的・経済的安定の状況など、子供の栄養状態に影響する要因について親に尋ねます。子供の病歴や家族の病歴についても尋ねます。子供の成長の遅れを説明できる健康状態の徴候がないか調べるため、診察も行います。その診断を基に、血液や尿の検査、X線検査が必要かどうかを決めます。原因となる病気が疑われた場合は、さらに検査を行います。

治療と経過の見通し

治療は原因に応じて行います。身体的な原因が見つかった場合は、その治療をします。それ以外は、子供の体重が標準をどの程度下回っているかによって治療は決まります。軽度から中等度の発育不全の場合は、栄養価が高く高カロリーの食事を規則正しく与えます。子供に影響を与えている家庭事情や受けられる経済的および社会的支援についてのカウンセリングを親が受ける場合もあります。重度の発育不全の場合は、ソーシャルワーカー、栄養士、食事に関する専門家、精神科医などが一緒になって治療を行う病院で治療をします。これらの専門家は、その子供の発育不全について最も可能性の高い原因を確定し、摂食状態を改善するための最善の方法を決めます。

生後1年間は脳の発育のために大切な時期なので、この時期に栄養不良だった子供はその後身体的な成長は改善されても、同年代の子供より劣っていることがあります。このような子供の約半数は精神的発達、特に言語能力が正常より劣っていて、成人後も社会的問題や感情面での問題が残る場合がよくあります。

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