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エーレルス‐ダンロー症候群

エーレルス‐ダンロー症候群は、まれな結合組織疾患です。関節が異常に柔軟、皮膚が伸びすぎる、組織がもろいなどの特徴があります。

エーレルス‐ダンロー症候群は、結合組織の産生を抑制する遺伝子の異常によるものです。症状はさまざまで、異なる遺伝子への作用が微妙な違いをもたらします。その結果、結合組織が異常にもろくなります。関節や骨に異常がみられ、内臓も弱くなります。

この疾患の子供は、一般に関節が過度に柔軟です。皮膚の下に小さくて硬く丸いしこりができたり、脊椎(せきつい)が異常に曲がる(脊椎後弯症)ケースや、扁平足がみられます。皮膚は15センチメートル前後も伸び、放すと元に戻ります。

エーレルス‐ダンロー症候群の子供は、けがに対する体の反応が異なります。ささいなけがが大きな傷になり、ひどい出血はしないものの大きな傷跡を残します。ねんざや脱臼も起きやすくなります。

この病気をもつ子供の中には、少数ですが血液が固まりにくくなる例がみられます。小さな傷でも止血が難しくなります。

腸の一部が腹壁から飛び出すヘルニアや、腸の外側に小袋状のふくらみ(憩室)ができたりします。まれに腸が弱く、出血や破裂(穿孔[せんこう])を起こします。

エーレルス‐ダンロー症候群の患者が妊娠すると早産になる可能性が高くなります。胎児がこの病気だと胎児を囲んでいる羊膜が早く破れてしまいます。この病気の母親や乳児は出産時に多量の出血をします。

診断は症状や理学的所見に基づいて行われます。この病気のいくつかのタイプでは、皮膚のサンプルを採取して顕微鏡検査を行うことにより、診断を確定することができます。

治療と経過の見通し

この病気を治すことも結合組織を正常にすることもできません。けがは治療できますが、組織が弱く裂ける傾向があるので、縫合は困難です。そのため、簡単で傷跡を残さない方法として接着テープや医療用皮膚接着剤を用います。

この病気では外傷を防ぐための特別な配慮が必要です。たとえば、重症の子供には保護服や保護パッドを着せます。外科手術を行う場合は、手術創(傷口)を最小限にする特別な技術や多量の輸血用血液の確保が必要です。

この症候群の人たちは多くのさまざまな合併症をもっているにもかかわらず、寿命は普通の人と変わりありません。しかし特殊なタイプでは、合併症(出血)が致死的になります。

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