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神経芽細胞腫

神経芽細胞腫とは、よくみられる小児癌で、神経系の一部に発生します。

この病気は、体のいろいろな部位にある特定の種類の神経組織に発症します。腹部や胸にある神経、特に副腎(左右の腎臓の上にある)に発症することがよくあります。非常にまれですが、脳にできることもあります。

神経芽細胞腫は乳児では最も多くみられる癌で、子供にできる腫瘍としても年齢にかかわらず最も多いものです。子供にみられる神経芽細胞腫の約80%は5歳未満の子供に発症します。この癌の原因は不明ですが遺伝することがあります。

症状と診断

症状は、神経芽細胞腫が最初にどこにできたか、転移が起きるかどうかによって異なります。腹部にできた場合は、最初の症状として腹部の肥大、腹部が張った感じ、腹痛などが現れます。胸にできた場合はせきや呼吸困難が生じます。半数以上の子供では、医療機関を受診するまでの間にこの癌がほかの部位に転移しています。このような場合の症状は、癌がどこに転移しているかによって異なります。たとえば癌が骨を侵すと痛みが生じ、骨髄にまで癌が達するとさまざまな種類の血液細胞の数が減少します。赤血球数の減少(貧血)が起こると子供は衰弱して疲れを感じます。血小板が減少するとあざができます。白血球が減少すると感染症への抵抗力が弱まります。この癌は皮膚に広がってそこにかたまりをつくったり、脊髄(せきずい)に転移して腕や脚を弱くすることもあります。神経芽細胞腫の約90%は、エピネフリンなどのホルモンを産生します。このホルモンは心拍数の増加や不安感を引き起こします。

神経芽細胞腫を早期に発見するのは容易ではありません。癌がかなり大きくなれば触診で腹部のかたまりを感知できます。神経芽細胞腫の疑いがある場合は、胸部と腹部の超音波検査、CT検査、MRI検査を行います。尿検査をすると、エピネフリン様ホルモンが増加しているかどうかがわかります。転移の可能性を調べるためには骨のスキャンや骨のX線撮影を行ったり、肝臓、肺、皮膚、骨髄、骨などから組織サンプルを採取して検査します。

経過の見通しと治療

1歳未満の子供と癌が小さい子供の経過の見通し(予後)はかなり良好です。転移がない場合は、手術で切除できます。ほとんどすべての子供は、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド、シスプラチンなどによる化学療法を受けます。さらに放射線療法を行う場合もあります。1歳以上の子供で癌が転移していた場合は、治癒率が低くなります。

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