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分離不安障害

分離不安障害とは、家から離れることや愛着のある人と離れることを過剰に不安がることをいいます。

ある程度の分離不安は正常なもので、ほとんどすべての子供に、特に年少児にみられます(乳児と幼児の健康上の問題: 分離不安を参照)。これに対して分離不安障害は、子供の発達レベルに見合う程度を超えた過剰な不安を示すものです。子供の不安が1カ月以上持続して、ひどく悩んだり行動面に支障を来している場合は、分離不安障害とみなします。この障害の存続期間が程度の重さを反映しています。

肉親や友人、ペットの死、転居や転校などの経験はこの障害の引き金になることがあります。遺伝的に不安になりやすい性質も大きくかかわっています。

症状

この障害をもつ子供は、家や自分が愛着をもっている人から引き離されたときに非常に苦しみます。離れている相手が今どこにいるのかを知らずにはいられず、自分や離れている大切な人に何か恐ろしいことが起こるのではないかという恐れでいっぱいになっています。1人で旅行することは彼らを落ち着かない気持ちにさせ、学校やキャンプへ行くことや友人の家に遊びに行ったり泊まったりすることを拒否することがあります。部屋の中でも1人でいられない子供もおり、親にしがみついたり家の中で親に「影のように」ついてまわったりします。

寝るときにも問題がみられます。分離不安障害の子供は自分が寝つくまでだれかが部屋にいてくれないと嫌だと言い張ったりします。家族が火事などの惨事に巻きこまれて死んでしまうといった悪夢によって、彼らの抱いている恐怖が明らかになることもあります。

治療

この障害のある子供は学校に行くのを嫌がる場合が多いので、当面の治療目標は学校に行けるようにすることです。医師、親、教師が一丸になって取り組んで子供が確実に学校に行けるように努めます。個人または家族で受ける精神療法や、抗不安薬の投与が効果を発揮する場合もあります。

ストレスが子供に与える影響

遠隔地への転居、両親の離婚、家族やペットの死など、子供の生活に起こるストレスの多い出来事は、適応障害の引き金になることがあります。適応障害とは環境的ストレスに対する急性の反応ですが、生じる期間は限られています。子供は不安症状(たとえば神経質になる、悩む、おびえるなど)やうつ症状(たとえば泣きやすい、絶望感を抱くなど)、行動障害などを示すことがあります。これらの症状はストレス要因がなくなれば消えていきます。

心的外傷後ストレス症候群はさらに過激な反応で、自然災害(台風、竜巻、地震など)、事故、死、児童虐待を含む理不尽な暴力行為(不安障害: 心的外傷後ストレス障害を参照)などの後に起こります。子供は普通、原因になった出来事を思い出すまいとしてもやめることができず、持続的な不安状態にさいなまれ、目が覚めているときに原因となった出来事を追体験(フラッシュバック)したり、夢にみたり(悪夢)します。このような場合には、個人、グループ、あるいは家族などで一定期間、治療を受けるといった危機への対応が必要となります。抗不安薬による治療が必要な場合もあります。

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