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鉄中毒

鉄を含む錠剤は、貧血の治療に広く用いられています。鉄は多くのビタミン補助サプリメントにも含まれています。特に乳幼児は、こうした錠剤を取りすぎると鉄中毒を起こします。成人用の家庭用総合ビタミン剤の多くは鉄分を含んでいるため、鉄の摂取過剰は頻繁に起こっています。しかし鉄分を含むビタミン剤を過剰に摂取しても、特に小児用のチュアブル錠の場合は、重い中毒を引き起こす量には至りません。ただし純粋な鉄のサプリメントの取りすぎは、重大な鉄中毒を起こすことがあります

深刻な中毒はまれです。初めは胃や消化管に刺激を感じます。数時間以内に、細胞内の化学反応が阻害され、鉄は毒性を現します。数日以内には肝臓が障害を受けます。回復の数週間後に、胃、消化管、肝臓に刺激による瘢痕が生じます。

症状

鉄による重い中毒症状の多くは、過剰摂取後6時間以内に発症します。鉄中毒の症状は4段階で進行します。第1期(摂取後6時間以内)には、嘔吐、下痢、腹痛、眠気、意識消失、けいれんなどの症状が起こります。胃から出血することもあります。中毒が特に重い場合は呼吸や脈拍が速くなり、低血圧が起こります。第2期(摂取後8〜24時間)では症状は改善されたようにみえます。第3期(摂取後6〜48時間)には重度の低血圧(ショック)、出血、黄疸、肝不全、けいれん、錯乱、昏睡が生じ、血糖値が下がります。第4期(摂取後2〜6週間)では、胃や腸に瘢痕による狭窄が起こり閉塞します。胃や腸の瘢痕は、激しい腹痛や嘔吐の原因となります。後に肝臓に重度の瘢痕(肝硬変(脂肪肝、肝硬変、その他の関連疾患: 肝硬変を参照))が起こることもあります。

診断と治療

鉄中毒は、経過や症状と血液中の鉄の濃度によって診断されます。大量の錠剤を飲んだ場合は、胃や腸のX線写真に写ることがあります。

鉄中毒の症状がある場合や、血液中の鉄の濃度が高い場合は入院が必要です。胃の中に残るすべての鉄を除去するために、胃洗浄が必要になります。胃洗浄や嘔吐をしても大量の鉄が胃に残ることがあります。口からか胃に挿入した管を通じて特殊な塩分の水溶液を入れて胃や腸の内容物を洗い流すこともありますが(全腸洗浄)、効果は明らかではありません。血液中の鉄分と結合するデフェロキサミンを注射することもあります。

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