メルクマニュアル18版 日本語版
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気管支カルチノイド

気管支カルチノイドは,気管支粘膜からまれに生じる増殖速度の遅い神経内分泌腫瘍で,患者が40代〜60代の頃に影響が現れる。

患者の半数は無症状だが,残りの半数は,呼吸困難,喘鳴,および咳を含む気道閉塞症状を呈し,しばしば喘息という誤診を導く。反復性肺炎,喀血,および胸痛が生じることもよくある。腫瘍随伴症候群は,異所性ACTHに起因するクッシング症候群,異所性成長ホルモン放出因子に起因する先端巨大症,および異所性ガストリン分泌に起因するゾリンジャー-エリソン症候群などを含み,カルチノイドを有する患者の3%未満で起こるカルチノイド症候群(カルチノイド腫瘍: カルチノイド症候群を参照 )よりも一般的である。 左心の心雑音(僧帽弁狭窄または僧帽弁逆流)が,セロトニン誘発の弁損傷に起因して,まれに生じる(対照的に,右心の弁病変は消化管カルチノイドの際に生じる)。

診断は気管支鏡生検に基づくが,評価にはしばしば最初に胸部CTを用い,胸部CTは患者の最大3分の1において腫瘍の石灰化像を明らかにする。インジウム111標識オクトレオチドのスキャンは,局所浸潤および転移を判定するのに役立つ。尿中のセロトニンおよび5-ヒドロキシインドール酢酸のレベル上昇は,診断を裏づけるが,あまり頻繁にはみられない。

治療は補助化学療法を伴うまたは伴わない外科的切除を用いる。予後は腫瘍の種類によって異なる。5年生存率は,定型的な(高分化型の)カルチノイドで90%以上;非定型的な腫瘍では50〜70%である。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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