メルクマニュアル18版 日本語版
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線維筋性異形成

線維筋性異形成には,非アテローム性,非炎症性の動脈変化の異質なグループが含まれ,ある程度の血管狭窄,閉塞,動脈瘤を引き起こす。

線維筋性異形成は通常,40〜60歳の女性に起こる。原因は不明である。しかしながら,遺伝的要素がみられ,喫煙が危険因子である可能性がある。線維筋性異形成は,ある種の結合組織疾患(例,エーレルス-ダンロー症候群4型,嚢胞性中膜壊死,遺伝性腎炎,神経線維腫症)を有する人により多くみられる。

最も一般的なタイプである中膜異形成は,コラーゲンを含む線維筋性の厚い隆起と薄い隆起が中膜に沿って交互に現れる領域(中膜異形成),または外層の広範なコラーゲン沈着(中膜外層異形成)を特徴とする。線維筋性異形成は腎動脈(60〜75%),頸動脈および頭蓋内動脈(25〜30%),腹腔内動脈(9%),外腸骨動脈(5%)を侵す。

線維筋性異形成は通常,部位にかかわらず無症状である。症状が起こるときは部位により様々であり,足が侵されているときは,大腿およびふくらはぎの跛行,大腿動脈の雑音,大腿動脈の脈拍の減弱,腎動脈が侵されているときは二次性高血圧,頸動脈が侵されているときは一過性脳虚血発作または脳卒中の症状,頭蓋内動脈が侵されているときは動脈瘤の症状,および,まれに,腹腔内動脈が侵されているときは腸間膜虚血の症状がみられる。

確定診断は,血管造影における,数珠状の様相(中膜又は中膜外層異形性の場合),または同心円状の帯もしくは長く滑らかな狭小化(その他の型の場合)の所見によって行う。

治療は部位によって異なる。経皮経管血管形成術,バイパス術,動脈瘤の修復術を行うこともある。禁煙は重要である。アテローム硬化の他の危険因子(高血圧,異脂肪血症,糖尿病)のコントロールは,動脈狭窄の加速的進展の予防に役立つ。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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