(角膜疾患に関する序論 角膜疾患に関する序論 角膜の病変を示唆する症状(例えば,単純な結膜炎ではなく)としては,片側性のもの,疼痛(単なる砂が入ったような感覚ではなく,異物感や疼きがあるもの,特に光への曝露で生じるもの[羞明]),および視力低下などがある。 角膜疾患には以下のものがある: 水疱性角膜症 コーガン症候群 角膜潰瘍 さらに読む も参照のこと。)
フリクテン性角結膜炎は細菌性抗原,主にブドウ球菌に対する過敏反応の結果生じるが,結核,クラミジア(Chlamydia),およびその他の因子が関与しているとされてきた。小児により多い。患者の多くは 眼瞼炎 眼瞼炎 眼瞼炎は眼瞼縁の炎症で,急性のこともあれば慢性のこともある。症状と徴候には,発赤および浮腫を伴う眼瞼縁のそう痒および熱感などがある。診断は病歴および診察による。急性の潰瘍性眼瞼炎は通常抗菌薬の局所投与または抗ウイルス薬の全身投与により治療する。急性の非潰瘍性眼瞼炎はときにコルチコステロイド局所投与により治療する。慢性疾患の場合,マイボーム... さらに読む も有する。
角膜輪部,角膜上,または眼球結膜上に黄灰色の小結節(小フリクテン)から成る多数の病変が現れ,数日から2週間続く。結膜上では,これらの小結節は潰瘍化するが,瘢痕を残さずに治癒する。角膜が侵された場合は,重度の流涙,羞明,霧視,疼痛,および異物感が顕著になることがある。頻繁な再発,特に二次感染を伴う場合は,視力障害を伴う角膜混濁および血管新生に至ることがある。
診断は特徴的な臨床所見による。 結核の検査 診断 結核は,しばしば初感染から一定期間の潜伏期を経て発症する慢性進行性の抗酸菌感染症である。結核は肺を侵すことが最も多い。症状としては,湿性咳嗽,発熱,体重減少,倦怠感などがある。診断は喀痰の塗抹および培養によることが最も多いが,分子生物学に基づく迅速診断検査の利用も増えてきている。治療では複数の抗菌薬を少なくとも6カ月間投与する。... さらに読む が適応になることもある(例,リスクのある患者に対して)。
非結核性症例の治療はコルチコステロイドと抗菌薬の局所併用投与による。脂漏性 眼瞼炎 眼瞼炎 眼瞼炎は眼瞼縁の炎症で,急性のこともあれば慢性のこともある。症状と徴候には,発赤および浮腫を伴う眼瞼縁のそう痒および熱感などがある。診断は病歴および診察による。急性の潰瘍性眼瞼炎は通常抗菌薬の局所投与または抗ウイルス薬の全身投与により治療する。急性の非潰瘍性眼瞼炎はときにコルチコステロイド局所投与により治療する。慢性疾患の場合,マイボーム... さらに読む を伴う場合は,眼瞼のこすり洗いが再発予防に役立つことがある。