メルクマニュアル18版 日本語版
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はじめに

(小児における気分障害については小児および青少年における精神疾患: 抑うつ性障害を参照 。)

気分障害は,長期にわたる過度の悲しみ,過度の喜び,またはその両方からなる感情障害である。気分障害は,うつ病性または双極性に分類される。不安および他の関連障害(不安障害を参照 )も気分に影響を及ぼす。

悲しみと喜び(発揚)は毎日の生活の一部である。悲しみは,敗北,失望,その他落胆するような状況に対する普遍的反応である。喜びは成功,達成,その他勇気づけられる状況に対する普遍的反応である。悲嘆は悲しみの一形態であるが,喪失に対する正常な情動反応と考えられる。死別は,愛するものの死に対する情動反応を特に示す言葉である。

気分障害は,悲しみまたは発揚が過度に強く,原因となる事象から予想されるよりも長く持続したり,または原因なしに起こったりする場合にそれと診断される;また,機能的にも障害が認められることが必要である。この場合,極度の悲しみを抑うつ,極度の発揚を躁と呼ぶ。うつ病性障害は抑うつによって特徴づけられる;双極性障害は抑うつと躁の様々な組み合わせによって特徴づけられる。しかしながら,うつ病性障害と双極性障害の一部の特徴は,特に初発の場合,重複することがある。

うつ病性障害患者が自殺する生涯リスク(自殺行為を参照 )は,障害の重症度により2〜15%である。リスクは,治療が開始されて精神運動活動は正常に戻りつつあるが気分は暗いままの状態にある退院後初期に最も高くなる;退院後1年間は高リスクが続く。また,混合性の双極状態,月経前状態,および個人的に重要な記念日にもリスクが上昇する。アルコールおよび物質の使用はリスクを高める。

その他の合併症には,機能,社会的相互関係の維持および日常活動への参加をめぐる軽度から完全な不能状態に至るまでの様々な障害,食欲不振,ならびにアルコール症およびその他の薬物依存がある。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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