メルクマニュアル18版 日本語版
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はじめに

身体化とは,精神現象が身体症状として現れることをいう。典型的な場合,その症状は身体疾患によっては説明できない。身体化を特徴とする障害は,症状が無意識かつ非意図的に発現するものから,症状が意識的かつ意図的に発現するものまで,ひとつの連続体上に幅広く存在する。この連続体上には,身体表現性障害,虚偽性障害,および詐病が含まれる。身体化は,医学的評価と治療を求めることになるのが典型である。

身体表現性障害は,身体症状または外見に欠陥があるという思い込みを特徴とする。症状または欠陥があるという思い込みは,無意識に,非意図的に生じる。症状または欠陥があるという思い込みは,基礎にある身体疾患によっては説明できない。身体表現性障害は苦痛を伴い,しばしば社会的,職業的,その他の機能にとって妨げとなる。これらの障害には,身体醜形障害,転換性障害,心気症,疼痛性障害,身体化障害,鑑別不能型身体表現性障害,および特定不能の身体表現性障害がある。

虚偽性障害は意識的かつ意図的に症状をでっちあげることで,外的な誘因(例,欠勤)がないという点で詐病とは区別される。患者は,徴候や症状のふり,誇張,または悪化を通じて病人の役割を引き受けることで満足感を得る。症状や徴候は精神的なものもあれば,身体的なもの,またはその両方の場合もある。最も重症型はミュンヒハウゼン症候群である。

詐病は,外的誘因(例,仕事や軍役を避けるために病気のふりをする,刑事訴追を免れる,あるいは金銭的な補償や乱用薬物を手に入れる)を動機とする反復性の意図的な身体的精神的症状のねつ造である。詐病が疑われるのは,患者が重度の症状を訴えるものの,予告なしの観察,身体診察または臨床検査からはほとんど何も出てこない場合である。詐病はまた,症状の基礎にあると思われる原因の診断や治療努力に患者が協力しない場合にも疑われる。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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