メルクマニュアル18版 日本語版
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はじめに

不妊症とは,夫婦が避妊せずに1年間性交を行っても,妊娠できないことである。

全体では,避妊手段をとらない頻繁な性交により,3カ月以内に夫婦の50%,6カ月以内に75%,そして1年以内に90%が妊娠に至る。不妊症の発生率が上昇しているのは,一部には,女性の年齢が高くなるまで妊娠が延期されていることの反映である。不妊症の主な原因は,精子障害(夫婦の35%),卵巣予備能の低下や排卵機能不全(20%),卵管機能不全と骨盤の病変(30%),頸管粘液異常(5%以下),および原因不明の要因(10%)である。妊娠できないことにより,失望,怒り,罪悪,恨み,力不足といった感情がしばしばもたらされる。

妊娠を望む夫婦には,最も排卵の起こる可能性の高い数日間(たいてい月経の周期と周期の中間)に,頻回に性交を行うよう指示する。月経周 期が規則的な女性においては,朝の体温を毎日測定すれば,排卵が起きている時期を判断するのに役立つ。体温の低下は,排卵が間近であること示唆する;0.5°C以上の上昇は,排卵が起きたばかりであることを示唆する。市販されている黄体形成ホルモン(LH)予測検査キットは,周期半ばのLHサージを同定するものであり,これも排卵時期の判断に役立つ。カフェインおよびタバコの摂取は,生殖能力を損なう可能性があり勧められない。

診断は,夫婦双方の病歴,診察,およびカウンセリングにより行う。男性では精子障害について調べ,女性では排卵と卵管機能不全および骨盤病変について調べる。

夫婦のための支援団体(例,American Fertility Association,RESOLVE)が助けとなるだろう。妊娠する可能性が低い場合には(通常,2年治療した後),医師は養子縁組について言及すべきである。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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